動く観光案内:白河市をより深く知る【2】

動く観光案内:白河市をより深く知る【2】

観光には様々な方法がありますが、多くの人が試したことがないのは「観光タクシー」ではないでしょうか。福島県白河市の白河観光交通株式会社が提供する「動く観光案内」は、白河市とその周辺を観光するための専用タクシーサービスです。

白河市は、東京と仙台の間に位置し、東京駅から新幹線で1時間半で到着します。福島県の南端、栃木県との県境に位置し、歴史的に「東北の玄関口」として知られています。市内にはいくつかの観光スポットや文化遺産、国指定史跡などがある一方で、電車やバスなどの公共交通機関が不足しています。このような状況で便利なのが「動く観光案内」です。

戦乱の時代の名残:小峰城跡

白河関跡で約30分過ごした後、車で20分ほどの場所にある小峰城へ向かいました。「小峰城」と言っても、現在見られるのは石垣の中に建っていた城の跡です。その城は戊辰戦争で破壊された後は、再建されていません。しかしこれを知らない人が多く、三階櫓を小さくてかわいいお城と勘違いする人が多いとドライバーさんが教えてくれました。この三階櫓は復元されたもので、日本では数の少ない木造復元天守のひとつだそうです。

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小峰城の三階櫓

前御門も木造復元された建物であり、三階櫓と中庭と共に丘の上に建ち、全部とも一般公開されています。三階櫓に自由に入ることができますし、中には三階櫓とお城に関する情報や歴史上の出来事などが書かれている案内板がいくつか置かれています。三階櫓の復元に使われた資材の中には、元の建物に使われていたものもあり、床板には戦争で受けた弾痕も数ヶ所に残っています。

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三階櫓の床にある弾痕

また、お城の前には大きな公園があります。私が訪れたのは平日の午前中でしたので人はほとんどいませんでしたが、ドライバーさんに聞くと、公園が家族連れに人気のスポットで、普段は子供たちが遊んでいたり、ピクニックをしている人たちで溢れているそうです。

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三階櫓を背景にした公園

公園の端には、カフェとお土産屋さんの「二ノ丸茶屋」があります。ツアーの時間が少なくなっていたので少ししか立ち寄ることができませんでしたが、店員さんに聞くと、カフェで販売されている「だるまバーガー」は観光客にも地元の人にもとても人気のあるものだそうです。(「だるま」は伝統工芸品で、縁起物として親しまれている日本の人形です。)お土産屋さんでは、だるまやお菓子、お酒など、白河や福島の名産品がたくさん並んでいます。

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「二ノ丸茶屋」というカフェとお土産屋さん

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二ノ丸茶屋でのだるま販売コーナー

最後に、小峰城跡から車で約10分で着く新白河駅に戻りました。これでちょうど2時間のツアーが終了しました。新幹線が新白河駅に止まるのは1時間に1回程度ですので、電車に乗るまでに少し時間がありました。改札のすぐそばにラーメン屋さんがあったので、帰りの新幹線を待っている間に名物の白河ラーメンを食べてみました。

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駅にある店の白河ラーメン

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